徳川林政史研究所では、平成19年度〜平成25年度まで受託事業として、八雲産業株式会社八雲事業所(北海道二海郡八雲町)の「開拓倉庫」に所蔵された史料の調査を実施していました。
八雲は、尾張徳川家第14代当主の徳川慶勝が、明治11年(1878)に旧藩士の授産のため、政府に願い出て開拓を進めた場所で、尾張藩ゆかりの地です。「開拓倉庫」は、旧藩士による開拓が始まった明治11年に建設されたといわれる木造の蔵で、現在は八雲産業株式会社が管理しています。調査は、毎年夏と秋の2回ずつ実施し、八雲産業株式会社八雲事業所の社有林関係史料や各種帳簿類・図面類などの整理・目録化作業を行っていました。このほか「開拓倉庫」には、尾張徳川家第19代当主で徳川林政史研究所の創設者でもある徳川義親が、大正末~昭和初年に農村美術運動の一環として推進した「八雲農村美術及手工芸品評会」の出品作品のアイヌ刺繍なども残されていました。
研究員の藤田英昭が、八雲事業所の「開拓倉庫」所蔵史料の確認を兼ねて、9年ぶりに八雲出張に行ってきました。
この出張には、上廣倫理財団の方お二人も同行して、八雲町役場を表敬訪問し、町長・副町長・教育長にもご挨拶させていただくと共に、町の関係各課の方々と今後の協力関係についても会合を持つことができました。ほかにも、八雲町郷土資料館や木彫り熊資料館、八雲事業所社有林などを見学し、親交を深めることができました。
調査中は、八雲事業所の皆様に大変お世話になりました。この場を借りて厚く御礼を申し上げます。
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